発想がカート乗りですね。ご自身も結構走られる方のようです。
研究初期にデータ取りのための機器類構築の段階では自分も走ってたんじゃないかと思わせる雰囲気もありますし、これだけの内容となると走行を担当したドライバーへも研究予算からそれなりの謝礼を支払ってそこそこタニマチ的な扱いもうけて楽しかったんじゃないですかね?
「レーシングカートのレース走行におけるタイヤトレッド表面温度」
http://aitech.ac.jp/lib/kiyou/38B/38B-75.pdf
愛知工業大学の水谷 充さんという方の論文です。
走行中、タイヤトレッド接地面がセンサー部まで回転するだけのタイムラグでタイヤ表面温度を非接触型温度センサーで連続的に測っていてほぼリアルタイムといえるものです。凄い!
鈴鹿南、瑞浪と二カ所でテストしていますがそれぞれ少し条件が違うところが意義深いですね。鈴鹿はMAX、瑞浪は2003年当時のFAですかね。鈴鹿で40φシャフトのセミハイ、瑞浪で50φシャフトのハイグリップでタイヤ表面温度の分布の具体的な違いを述べてますね。
本題のタイヤトレッド表面温度自体も興味深いのですが、「3.実験結果」の冒頭の、横Gに言及したくだりは、世界中でカートを小馬鹿にする御仁との間で繰り広げられる事があるカートの発生させる横Gを巡るくちプロレス(!)に終止符を打ち込む程の重大なデータだと思います。(笑)
このデータによれば少なくとも、
「気温摂氏9度の環境下でRotax社製FR125MAXエンジンを搭載したリアシャフト径40mmのbirel社製カートにBSのセミハイグリップタイヤを装着してそのパッケージングに相応しい者が鈴鹿サーキット南コースを操縦した場合、そのカートは横方向に約2Gの重力加速度を発生させる」
ことは明らかです。カートには門外漢のカーマニアとカートの横Gの話題になったら「MAXなら2Gを超えたデータがある」と言ってやりましょうこれでもうカートの横Gのくちプロレスには負けません(爆)もっとも、相手はMAXがなんであるか解らない可能性はありますけどね。
それ以外の部分も我々にとっては非常に面白いものですよね?ま、カートの構造を知らない一般の方には解り辛い部分がほとんどですがね。
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